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2015年10月2日金曜日

取締役の評価にExplainが最も多い

KPMGの調査によると、今年の7月ごろまでに東証に提出された「コーポレートガバナンスに関する報告書」では、取締役会の評価に最もExplainが多かったとのことである。


東証の上場規則によると、コーポレートガバナンス・コードの「原則」は、東証1部、2部だけでなく、マザーズ、ジャスダック上場会社にも適用される。原則4−11において、取締役会の評価に関しては、次のように記載されている。


【原則 4−11.取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件】 (中略)
取 締 役 会 は 、取 締 役 会 全 体 と し て の 実 効 性 に 関 す る 分 析 ・ 評 価 を行うことなどにより、その機能の向上を図るべきである。 

「実効性に関する分析・評価を行うことなどにより」となっているので、取締役会の評価は例示されているだけとなる。よってマザーズ、ジャスダック上場会社は取締役会の評価を実施していなくても、Explainは不要と考えられる。

一方、東証1部、2部上場会社だけに適用される「補充原則」には次のように記載されている。


補充原則 4−113
取締役会は、毎年、各取締役の自己評価なども参考にしつつ、取 締 役 会 全 体 の 実 効 性 に つ い て 分 析 ・ 評 価 を 行 い 、そ の 結 果 の 概 要 を開示すべきである。

「実効性について分析・評価を行い、その結果の概要を開示すべきである」としているので、これ以外の方法の実施や、これを実施していないときには、その理由の開示、すなわちExplainが必要となる。


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