金融庁の池田審議官の話にもJPX400が出てきた。
日経ビジネスオンライン最新号(本日、5月8日号)の礒山氏の記事「企業の自社株買いブームが止まらない」でも次のように書かれている。
調べてみると(東証のWebサイト)、1000銘柄を1位から1000位まで順番に並べて1点から1000点までつけ、あと10点以内の加点をするらしい。順位付けは下記の項目で、%はウエイト。
・3年平均ROE:40%
・3年累積営業利益:40%
・選定基準日時点における時価総額:20%
日本企業のROEが低いのは、営業利益率が低いから、というのが伊藤レポートの結論の一つ。ということは、ウエイトの80%が営業利益率で、20%が株価。
下記の礒山氏のコメントの最後にある、ROEを引き上げるために分母の自己資本を小さくするための自社株買いが増えているというのは、見かけのROEを引き上げる効果はあるが、本業で儲けるのが本筋です。キャッシュリッチを良いことに、戦略投資ではなく自社株買いしかできないのではないか? ここが攻めのガバナンスの出番です。
JPX入りがROE経営の規律に
「経営者がROEを意識するようになったもうひとつのきっかけがある。2014年1月に算出が始まった「JPX日経インデックス400(以下、JPX400)」指数だ。「グローバルな投資基準に求められる要件を満たした投資者にとって投資魅力の高い会社」400社で構成されるもので、3年平均のROEが選定基準として組み込まれている。これも2013年6月の安倍内閣の成長戦略に盛り込まれていたものだ。
時価総額や売買代金を加味した1000社の母集団を3年平均のROEと3年累積の営業利益額、時価総額の3項目でランキングし、トップには1000点、最下位には1点という具合に点数を付ける。その総合点が高い順に400社が選ばれるという仕組みだ。配点はROE4割、営業利益4割、時価総額2割。時価総額などの影響が大きい日経平均株価などと違い、ROEのウエートが格段に大きいのである。
このJPX400が面白いのは、毎年1回、構成銘柄の入れ替え戦が行われることだ。6月末のデータを基に計算し直し、8月上旬に、指数から外れる銘柄と、新たに加わる銘柄が発表されるのだ。
昨年、初めて行われた入れ替え戦では、31銘柄が入れ替えとなった。経営者からすれば「日本を代表するグローバル企業」の証明でもあるJPX400から外れるわけにはいかない。否が応でもROEを気にしないわけにはいかなくなっているのだ。ROEの改善に即効性のある自社株消却が増えているのは、こんなことも背景にある。」
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