仮想通貨を取引するためには、ウォレット(財布)が必要になります。この財布には、物理的な財布のハードウェア・ウォレットもありますが、ソフトウェアの財布が一般的です。財布に入れるのは仮想通貨、すなわち電子データです。
仮想通貨は、ウォレット間で取引します。取引する同士がウォレットを持っていないと取引できません。各ウォレットには、アドレス(口座番号)が割り当てられます。ビットコインの場合は、口座番号は約30桁の英数字です。
アドレスは、一つのウォレットに対して複数設定できます。取引の都度別のアドレスを使って、仮想通貨を取引できるようになっています。ウォレットの持ち主がどのアドレスを使っているかが明らかになっていないことから、アドレスだけでは、誰と取引しているのかが分からないようになっています。すなわち、匿名性を確保するのがこのアドレスになります。
ウォレットは、原則として仮想通貨の種類ごとに異なります。ビットコイン用、イーサリアム用などになっています。日本円用、米ドル用などの通貨別の財布があると考えればよいと思います。
2 どんなウォレットがあるのか
ここから少し複雑になります。このウォレットには次のような種類があります。
- 取引所のウォレット
- ウェブウォレット
- ソフトウェアウォレット
- ハードウェアウォレット
本革の財布とか、ルイヴィトンの財布など財布にはいろいろありますが、これらはちょっと意味合いが違います。
(1)取引所のウォレット
仮想通貨の取引所で、日本円を払って仮想通貨を購入する場合、そのまま取引所に置いておくことができます。銀行で外貨を買ったらそのまま外貨預金の通帳を作るようなイメージです。コインチェックで580億円の流出がありましたが、取引所であるコインチェックのウォレットに置いておいた人たちが多かったのだと思います。取引所のウォレットは、あまり安全ではなさそうです。
(2)ウェブウォレット
これはオンラインウォレットとも呼ばれます。ビットコイン用としてBlockchain.infoやイーサリアム用としてMyEtherWallet.comがあります。PCやスマホでウェブサイトにアクセスすれば、無料でウォレットを作成することができます。ウェブサイトなので、どこからでもアクセスできる便利さがあります。しかし、いつでもインタネットに繋がっているという点で、安全性はいまいちということが言えます。
(3)ソフトウェアウォレット
PCやスマホにアプリをダウンロードして、PCやスマホの中に仮想通貨を保管するウォレットです。まさに自分のPCやスマホが財布になるということです。アプリをダウンロードすることになるので、Google Play(Android), App Store (iOS, Mac), Microsoft Sore (Windows)など、公式ウェブサイトからダウンロードするのが安全です。
最近のコンピュータウイルスは、メールに添付されたアプリをクリックしたり、場合によっては、ウェブサイトのリンク先(URL)に飛ぶだけで、感染するものがあります。いったんウイルスに感染すると、PCやスマホに保管した仮想通貨が盗まれる可能性もあります。よって、上記1-2よりはこのソフトウェアウォレットは安全ですが、万全ではありません。ただし、ソフトウェアに仮想通貨を保管しておくだけで、「マイニング報酬」を受け取れるものがあるそうです。多額ではないので、これはあまり期待しないほうがよいとは思います。
(4)ハードウェアウォレット
これはUSBメモリのようなものです。メモリの中には仮想通貨のデータが入っているわけではありません。仮想通貨のデータはインターネット上のブロックチェーン(分散型の台帳)に書かれています。それにアクセスするための鍵(秘密鍵)がこのハードウェアウォレットに保管されているということになります。この点は、ソフトウェアウォレットも同じです。
この端末を紛失したとしても、「パスフレーズ」を別のところに保管しておけば、それでデータが復活するそうです。この仕組みがどうなっているのか、今後ゆっくり勉強したいと思います。普段ハードウェアウォレットを使うときはPINコード(パスワードのようなもの)を使うようです。
ハードウェアウォレットは1つ買うと、数種類の仮想通貨を保管することができます。アマゾンで次の2つが売られています。ちょっとしたブランドの財布ぐらいの値段です。保管できる仮想通貨の種類はLedger Nano Sの方が多いですが、Trezorの方が使いやすいそうです。
- Ledger Nano S(正規品) 15,800円
- Trezor(正規品) 12,800円
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