日経ビジネスオンライン(7月31日号)のメールが届いた。
http://nkbp.jp/1gpvVqp これは元日経記者の礒山友幸氏の記事。
新日本の監査がおかしいかもしれないという事例として下記を挙げている。
「1年前の決算で東芝は会計処理を変更。税金等調整前当期純利益が379億円も増加しているのである。利益を動かす目的で会計処理を変更することは認められていない。監査法人もうんとは言わないのが普通だ。
東芝による会計処理方法の変更理由は「今後の設備稼働は安定的に推移するため」。それがなぜ費用を先送りする結果つながる会計処理の変更理由になるのか、にわかには理解できないが、新日本はそれを認めている。」
これは、東芝に限ったことではなく、IFRS以降会社の典型的な会計処理変更であり、それによって利益が増えることをわざわざ狙って、IFRSを採用する会社もあるはず。
と思って、調べたら東芝は下記の通り、日経コンピュータの島田優子氏が書いている
東芝が2017年3月期からIFRSへ移行、任意適用企業は61社に
http://itpro.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/012900342/
IFRSの本までだしている礒山氏なので、「IFRSの採用は、2017年3月期からなので、2014年3月期で定率法から定額法に変更するのは早すぎる」と書いて欲しかった。
そう言っても、減価償却方法の変更はシステムの変更などの手間がかかることから、早めに定率法から定額法に変更する会社はあってもおかしくない。しかし、IFRS以降を口実に利益が足りない年度に早めに定額法に変更した可能性は否定できない。
礒山氏は、「監査法人もうんと言わないのが普通だ」としているが、いずれIFRSを採用するのであれば、「全社的な対応が大変な減価償却方法だけは早めに変更しておきます」と言われたら、監査法人は普通ウンと言う。