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2015年9月4日金曜日

日本航空再生の中身

日本航空の再生の話を聞いた。
2010年1月に会社更生法を申請し、2012年9月に東証1部に再上場している。
更生法申請時は9500億円の債務超過だった。
再生のためには、外科手術(事業構造の改革)と内科手術(内面的な構造改革)の両方を行った。
外科手術としては、16000人削減、給与平均20%カット、企業年金現役50%カット、OB30%カット、不採算路線からの撤退(2/3の事業規模にする)など。
内科手術は、意識改革と部門別採算制度の導入。これを実施しないと、短期的に再生できても、また元に戻る。
意識改革は、「変われ」ではなく、「変わる」教育を実施。特に管理職、リーダーの意識改革を重視した。若手は意欲を持って変わるが、管理職が変わらないと元の黙阿弥になる。幸い、顧客に接する社員が多いことから、顧客からの叱責や励ましが大きな力になった。
部門別採算制度は、稲盛流。各路線の採算管理に1名ずつ張り付くイメージ。この人員増強もした。経理人員は、破綻前の2倍にした。破綻前は、月次決算が2ヶ月後であった。
ただ、破綻後に実施したことは、破綻前に考えていたこと以外は実施していない。破綻前には真剣にやってこなかっただけであった。
安全管理面では、非懲戒方針を強化した。エラーやヒヤリハットをオープンにする職場風土を作るため、2007年にヒューマンエラーに関わる非懲戒方針を導入している。

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