「岡山県西粟倉村は村内のベンチャー企業と組み、2021年度までに仮想通貨技術を使った『ICO(イニシャル・コイン・オファリング)』で資金調達する方針だ。主要産業の林業だけに依存しない経済基盤を築き、地方創生につなげる。資本の論理とは縁遠いような山あいの村がなぜ自治体初のICOを試みるのか。現地で取材した。」(日経、2018年7月26日)
地方の村がICOで資金調達というのはどういうことでしょうか。この記事には次のようなことも書かれています。
「海外ではエストニアが国家単位でICOを検討している。自治体では、住宅不足に悩む米カリフォルニア州バークレー市が、ICOによる資金で廉価な住宅を供給する方針だ。」(同上)
海外の国や自治体がICOを検討しているということです。カリフォルニアのように一定の事業に対する資金調達なら実現可能性はありそうです。岡山県の山村で事業が成り立つかどうかが疑問です。水力発電を誘致して、結構潤っている山村があるとのことですので、そういう事業とのつながりがあるのであれば、ICOが成立するのかもしれません。
ICOは、仮想通貨(上記の岡山県の村の例ではイーサリアム)を調達し、その見返りとしてトークンと呼ばれる(これまた仮想通貨のようなもの)を発行するというものです。
IPOは株式上場のことですが、ICOは仮想通貨による資金調達のことであり、株式上場とは関係ありません。ICO=Initial Coin Offerringですが、必ずしもInitial(最初の)でなく、2度、3度実施してもICOと呼ぶのでしょうか。これまでは2度、3度ICOを実施したところは多くないでしょうから、当面はICOでよいですが、今後は、VCO(Vertual Coin Offerring or Vertual Currency Offerring)と呼ぶのがよいのではないかと思います。残念ながら、今のところVCOを調べても出てきません。
ICOについては、筆者の下記ブログもご覧ください。
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